勢い

 チームを作って5日目。大きなプロジェクトをやるためのチームというわけでもなく、熟練の人が3人集まれば一週間以内に終わるような作業を行っています。念のため。

 チームを集めてミーティングを3回行いました。一度のミーティングは2時間程。ブレストやブレインライティングなど作業をする時間をとりながら進行したのが原因かなと。
 チームを作った日から3日間、1日に1回必ずミーティングを行ってきました。3回のミーティングで決めることを全て決め、あとは実際に作業をするだけの状態です。
 1日1回のミーティングというのはスケジュールを組む上で無理があり、それぞれに予定が合わないこともありましたが、私はこれがどうしてもやりたかったのです。

■なぜ無理矢理なスケジュールを組んでまで、詰めたミーティングを行ったか
 メンバのモチベーションがチームを組む前から常に低かったからです。私が所属している組織は大学という組織です。大学では学年が進むにつれ講義がなくなり、学生のやることもなくなります。また、講義にも目新しさがなくなり、惰性で受講するようになります。こうなると学生は、自分が大学で何をしていいのか分からず、やる気を失っていく場合があります。また、こういう学生に多いのが何かに理由をつけて大学を休むようになることです。何かしらのミーティングなどを行う場合にも、自分の予定を優先させミーティングに参加しないことも多くなります。
 そういう人に、モチベーションの高い状態を体験させたかったので、詰めてミーティングを行いました。チームにはモチベーションの高い人を2人ひき入れ、議論を白熱させます。モチベーションの低い人はミーティング中の発言が難しいです。発言するための場面やタイミングを作る必要があります。一言でも発言した場合は、その発言をより深めるために質問したり、ほかのメンバに意見を求め、モチベーションの高い人間と同じ活動ができているという認識を持たせます。
 この状態を短期的に体験させることで、一時的にモチベーションを引き上げます。モチベーションの低い人が「やっぱりおれは駄目だ」などといったようにモチベーションを下げる暇を与えないことが重要です。また、多くの課題を与え、常に仕事をさせている状態を作り出します。この仕事は難しいものではなく、また本当に多いというわけでもありません。本人にとって「普段よりもなんだか多くの作業をしているな」という状態を作ることに意味があると思います。一時的にモチベーションが上がっていますから、思ったよりも心理的な抵抗は少なく作業を仕上げてくることが多いです。この作業はできるだけ簡単な方がいいでしょう。これまで行ってきた作業のレベルに応じたものをさせるべきです。今回私は、ある特定の要素の書き出しという作業を与えました。

■どれだけの期間でモチベーションを引き上げるか
 今回3回のミーティングを行いましたが、モチベーションの低かった人も、3回目のミーティングではある程度自分から意見を出せるようになっていました。ここで見誤ってはいけないのは、もともとモチベーションの低い人は、一時的にモチベーションが上がっているだけで、すぐに元に戻ってしまう可能性が高いことです。今後は自発的にモチベーションを高め、維持することを覚えてもらわなければなりません。そこで、一つのチームでの活動が終了する前に、別のチームに割り当てるなど、緊張感を切らさない工夫が必要だと考えています。これは、今後の私の課題であり、またここに報告する内容になるかと思います。